この記事を書いた人
ぽけるす

現役小学校教員
5年目/28歳
これまで見てきた家庭数1000以上
教育学の知見と合わせて
子育てママの明日がちょっと楽になる情報を発信します。
Instagram/Twitterも日々発信しています。よかったら下のボタンからフォローをお願いします。

ぽけるすをフォローする

「非認知的能力」を育てるには?

豆知識
この記事は約6分で読めます。
ブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村

こんにちは、ぽけるすです。
私は現役の小学校教師として働く傍ら、延べ、1000人以上の子供と接してきました。
その中で得たノウハウや知識を発信しています。

今回は幼児教育において、非常に大切だと言われている「非認知的能力」の育て方ついて書きます。

小学校教師として働いていると、「優秀だな」と思う子の多くがこの「非認知的能力」が高いことが多いです。また学力が高い子でも、「この子は…」と言う子もいます。

その辺りの違いについてもお伝えできたらと思います。

非認知的能力がある子はどんな子か

認知的能力と非認知的能力の違いについてはこちらの記事もご覧ください。

認知的能力は『テストで測れる力』です。IQもそうですね。「字がたくさん書ける」「計算ができる」などです。

非認知的能力は簡単に言うと、『テストで測れない力』です。

具体的には、「最後までやりぬく」「友達を思いやる」「我慢する」「協働する」といった力になります。

幼児期から小学生あたりまでは、『学力の差=成績の差』というのが成立しやすく、大人(親)もそれを見て安心しがちですが、小学校高学年から中高生あたりになると「非認知的能力」が高い子の力が成績がどんどん伸びていきます。

『うさぎとかめ』と似たようなもので、

認知的能力が高い子は、初めは成績がいいのですが、徐々に化けの皮が剥がれていく感じです。好きでもないし、やる気もないし、表面だけで学習を適当に済ましてしまうんです。

非認知的能力が高い子は、成績的に振るわなかったり、問題行動があったりしても、やる気があったり、適当に済ませず最後までやりぬく力があったりするので結局成績が伸びていったり、成長するにつれて問題行動が収まっていったりします。

 

  • 「非認知的能力」がある子は、結局学力も伸びる。
  • それは、「継続」「探究」「主体性」などが身に付いているから、学習を頑張れるからだと考えている。

非認知的能力をそだてるには?

非認知的能力は「幼いころからどれだけ非認知的能力を発揮できる環境に置かれていたか」

で決まります。

そして、幼児期の子供が主体的になれる、継続しようとする、コミュニケーションをとろうとする、最後までやり抜こうとする、探求しようとすることは何かというと、

学習・勉強ではなく、

「遊び」

なのです。

保護者や教育者が「とことん遊べる環境」を作り出せるかどうかが、非認知的能力を育てることに大きくかかわってくるのです。

 

  • 非認知的能力を身につけるには、幼いころからそれを発揮できる環境に置かれるしかない。
  • 非認知的能力を子どもが発揮するのは「あそび」の中である。

遊びなら何でもいい?非認知的能力を育てる遊びとは?

 

幼児期や学童期の遊びといったら何を想像するでしょうか。

非認知的能力を育てるには、「そのままでは刺激の弱い遊び」「主体的に働きかけて初めて楽しめる遊び」が必要です。

例えば、遊園地と公園に行ったとしましょう。

遊園地は刺激が強く、受動的に待っていれば楽しませてくれます。お客さんが何とか楽しめるようにと工夫を凝らしています。ですから、遊園地は誰が行っても楽しいのです。

反対に、公園はどうでしょうか。ただ公園に行くだけでは、きらびやかなネオンも音楽もありません。楽しませてくれるキャラクターもいません。公園では、自らが主体的に遊ぼうとしなければ楽しむことができないのです。こういった状況で楽しもうと工夫するところに「非認知的能力」が発揮されます。

公園では、この木を登ってみよう(主体性)、登るにはどうしたらいいかな(探究)、登れるまであきらめないぞ(継続)など、たくさんの非認知的能力を育むチャンスがあります。

お家での遊びも、ゲームはほどほどにした方がよいでしょう。ゲームもゲーム会社が趣向を凝らしていかに楽しませようかとしてきます。受動的でも楽しめてしまうのです。

最近は一部ゲームで自分から楽しみを見つけるような仕組みを取り入れているものもあるので一概に批判の対象となるわけではありませんが…

  • 遊びなら何でもいいわけではなく、子どもの主体性が発揮される遊びでなければいけない。
  • ゲームや遊園地のような「受動的でも楽しめる」刺激的な遊びは危険。

非認知的能力を育てる遊びへの誘い方

ここまで読んでいただいて、「非認知的能力」を育てるには主体的な遊びが大切だということが分かっていただけたかと思います。

ですが、子どもは放っておくと、刺激の強い遊びに流れていってしまいます。

何とかして主体的に「非認知的能力を育む遊び」をしてもらいたいのですが、なかなか簡単にはいきません。

「これで遊びなさい」なんて言ったら終わりです。笑

どうするかというと、保護者や教育者が「遊びたくなる環境」を作り「誘導」することが必要です。

例えば

  • 大人がめちゃくちゃ楽しそうに遊んでいる

⇒子どもも「楽しそうだ」と一緒に遊んでくれます。遊び始めたらスッといなくなります。

  • はじめは大人と一緒にやる⇒徐々に子供だけで遊ばせる

⇒初めての遊びは怖いものですので、大人と始めるのもいいと思います。楽しさに気が付くと、そのまま夢中になってやり始めます。はじめから「進んでやる」ような主体性のある子はほとんどいません。誰もが初めてのことには慎重になるものです。「とにかく夢中になって遊ぶ」状態こそが「主体性」が発揮されている場面と言えます。

  • ルールや方向性は大人が決め、後は自由にさせる

⇒楽しめるように外面を整えてやることが必要なときもあります。例えば鬼ごっこなどゲーム形式の遊びの場合です。ルールを決めて始めても、夢中になり始めると、自分たちでよく考えて新しいルールを決めようとしたりします。そうなったらもう主体的と言えますよね。

こんな遊び方が考えられます。とにかく、「子どもが夢中になれるかどうか」これが大切です。

ほかにも、「遊具をなんとなく置いておく」といういかにもわざとらしい方法も子どもには有効です。気が付いて遊び始めて、大人に向かって「これどうやって遊ぶの?」なんて言い始めたら最高ですね。

  • 子どもが遊びに夢中になれる環境整備が大切
  • そのために大人が積極的に働きかけることも時には必要。(夢中になり始めたらスッと消えればOK)

【まとめ】「非認知的能力」は育てられる!

いかがでしたか。

非認知的能力は家庭でも育てることができます。

ですが、子どもを主体的にさせること、夢中にさせることはとても難しいことです。簡単に楽しめるゲームと闘わなければいけないからです。

だからこそ、挑戦する価値はあると思います。子どもが夢中になってくれた時の報われた感はすごいものがあります。

私も教師として、理屈抜きに子供が夢中になれる活動や授業を計画して、子どもたちの「非認知的能力」が存分に発揮される環境を作ってやりたいと日々願いながら、(その分たくさん失敗しながら笑)頑張っています、

明日からも共に頑張っていきましょう。

コメント