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ぽけるす

現役小学校教員
5年目/28歳
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感情的に叱らないために「叱る技術」を身につけよう

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こんにちは、ぽけるすです。
私は現役の小学校教師として働く傍ら、延べ、1000人以上の子供と接してきました。
その中で得たノウハウや知識を発信しています。

みなさんは「叱る」ことをうまくつかえていますか?

近年は「叱らない」育児も大切と言われることもありますが…

どうしても叱らなければならないことがあるのも確か。

でも、気がついたら感情的になって叱ってばかり…

そう、叱ることはとても難しく、技術がいることなのです。

今回はそんな「叱る技術」をいくつか紹介します。

教師として5年以上働いていると、どうしても叱らなければならない場面にも出くわします。そんな時、実際に気をつけていること、実践していることを紹介します

叱ることはコミュニケーションの一部分。なるべく少ない方がいい

「叱る」ことは、あくまでコミュニケーションの「一部」だということを心得ましょう。

叱ることは「緊急ブレーキ」

「叱り」は「相手の良くない行動を静止する」効果があります。つまり「ブレーキ」の役割があるわけです。

ただ、あくまでこれは「緊急ブレーキ」なのです。教習車で教官が踏む助手席ブレーキのようなものです。

本来は自分でこのブレーキを適切なタイミングで踏めるようにならないといけないのです。

「叱る」ことはあくまで緊急事態。その場面でどうしたらいいのか、いつブレーキを踏んだらいいのか、教えることとセットでなければならないわけです。

叱ってばかりだと、人にブレーキを踏まれ続けて、自分でブレーキを踏むタイミングを学ぶことができなくなってしまいます。

できる限り少なく「叱る」

「叱り」が少なくなるように工夫する

この辺りのマインドが必須になってきます。

「叱る」ことはコミュケーションの一部

みなさんは自分のことを叱り続ける人を信頼できるでしょうか。

なかなか難しいのではないでしょうか。

人は「尊敬している」「信頼している」人から叱られるから言うことを聞くのです。

「叱る」ことはあくまでコミュニケーションの一部分です。

叱る以前に信頼を構築するためのコミュニケーションが成り立っていてこそ、「叱る」は効果を発揮するので、気をつけましょう。

 

① 叱る際のルール作りの徹底

では実際に叱る際に必要な技術について解説します。

まずは、「感情的に叱ってしまう人」にオススメの技術です。

それは、「叱るルールを決める」ことです。

ルールで自分を縛ることで、感情的に出る咄嗟の叱り言葉をコントロールするわけです。

感情的に叱ってしまうことはあまり良くありません。叱りに、一貫性がないからです。

「この時は叱られなかったのに」

「なんで今回は叱られるんだ」

これでは、叱られた相手は不信感を抱いてしまいます。

また、感情的に叱られた子どもは相手の感情に「敏感になり過ぎ」てしまいます。とくに親がこれだと、常に親の顔色を伺うようになり、気が休まらず疲れてしまいます。学校での「荒れ」の原因の一つになります。

おすすめルール

では実際にどんなんルールを設定すればいいのか。正解のルールは個別的すぎてなかなか提言できないのですが、いくつか気をつけるポイントがありますのでそれを紹介します。

1.滅多にないことを設定する

「叱る基準」をルールとして設定して自分を縛る方法です。「このと時しか叱らない」と事前に決めておくのです。

この際、に大切なのが先ほども紹介した、「なるべく叱る回数を少なくしよう」というマインドです。

例えば、

「言うことを聞かなかったら叱る」

とかにすると、毎日何度も叱ることになってしまうわけです。子供が言うこと聞かないなんて当たり前だからです。

もっと極端だったり、数が少なく、かつ大切なことをルールとして設定する方がいいでしょう。

例えば私は、「命に関わることはしない」と言うルールにしています。

道路に飛び出すとか、窓から身を乗り出すとか、あまり回数は多くないけれど大切なことをルールとして設定すると、叱る回数を少なく減らすことができます。

2.なるべく「助走」があるものにする

次は突発的に叱ることを減らすためのルール作りです。

悪いことが起こる→すぐ叱る

となると、ルールを決めていたとしても、感情に支配されて、突発的に叱ってしまうことが起こりうるものです。

ですので、「すぐに叱らなくて済む」ような叱るルールを設定しましょう。

そうすると、叱られる側も、「そろそろやばい」と叱られる準備ができるわけです。それでも叱られたら「確かにそりゃ叱られるな」と納得できます。

例えば私は、「◯回同じこと言われたら叱るよ」というルールを採用しています。

◯回には適宜必要な回数を代入してください。

すると、「ほら一回目だよ」など、叱るほどではない注意を効果的に使うことができます。

子どもに「そろそろヤバいな」と気が付かせることができれば、叱る回数はグッと減らすことができます。

3.ルールは少なく設定する

最後はルール設定のコツです。

ルールはなるべく少なくしましょう。

具体的に、

「〇〇をしたら叱る」…

と決めていくと、いくつもルールができてしまって、お互いにルールを覚えきれなくなってしまい、ルールが形だけになってしまいます。多くても3つ程度にまとめるのがいいでしょう。

どうしても叱らなければいけないことは意外と少ないですよ。他のことはその都度よく考えていけばいいのです。

② 叱る回数を減らす(叱ること以外で代用できないか考える)

ここまで、「叱るルールづくり」をいくつか紹介しました。叱ることでもう一つ大事なのは、「叱らない技術」です。

矛盾しているようですが、「叱る」には「叱らないこと」がむしろ大切になります。

「叱る」ことは薬のように、乱用すると相手に「耐性」がついてしまします。

叱りすぎると、「またこれか…」となってしまうのです。

「叱る」ことは他の「教える」「諭す」といった関わり以上に強力でかつ即効性のある声かけです。

それだけにすぐ使いたくなってしまいがちですが、用法容量に注意が必要です。

こうなってくると「叱る」より、「いかに叱らないか」が大切になるわけです。叱らないからこそ、叱った時の効果が倍増するのです。

ここからは「叱らない」技術について書いていきたいと思います。

叱らないで、他の伝え方に変換できないでしょうか?

1.教える

叱ることを「教える」ことに変換してみましょう。

本来、大人⇄子どもの間には、この関係がありますね。

わからないのであれば、教えるしかないのです。

子どもはまだまだ「抽象的思考」ができません。

大人からすると、「同じ注意何回目なの!?」と言ってしまいがちなことでも、子どもにとっては「全て違う注意」として本気で受け取っている場合があります。

子どもが幼いうちは特に、同じようなことを何回も言う覚悟が必要です。

根気強く「教えていく」ことも、叱る以前に大切な関わり方です。

2.諭す

こちらもご覧ください。

一般的に「諭す」とは、「よく言って聞かせる」的な意味があります。

「叱る」ことには、叱っている側が主観的に「よくない」と思っているというニュアンスが入ります。

叱られてる側からすると、

「いやいや、こんなのどうでもいいことなのになんで叱られないといけないんだよ」

と感じられてしまう可能性があるのです。

難しい問題の時は「どうしてこれがいけないのか」と言うことを、論理的に、冷静に説明した方が納得してもらえる場合も多いです。

いきなり「どんっ」と叱らずに冷静に説明して納得してもらおうとするのも、一つの選択肢として持っておきましょう。

3.お願いする

子どもを叱ったり、教えたりしていると、「呆れる」こともあります。

子どもは、信じられないくらい何度も同じことを繰り返すこともあります。笑

そんな時人は「叱りがち」(この場合は「怒る」に近いですが)です。

そんな時は「お願い」に変換してみましょう。下手に出る訳です。

「お願いだから〇〇して」って優しく言ってみましょう。

ここで一つ注意が、「皮肉」をなるべく入れないことです。自分が下手に出ると、「お前が聞かないからレベルを下げて言っているんだぞ」と皮肉を入れたくなる人がいます。言い方のニュアンスが大切です。気をつけてください。

4.共に考える

叱ることと同じくらい効果的なかかわり方に「共に考える」ことがあります。

客観的によくなかったことを伝えた先にあるのですが、「じゃあ今度同じことがあったらどうしようか?」一緒に考えるのが大切です。

叱られても、次にどんな行動をしたらいいかわからないと、同じこと(子供にとっては工夫したつもり)を繰り返します。

例えば、1度スーパーで走り回ったことを叱られた(怒られた)子は、何も教えられないと、次は「少し広い所だけ」走り回りますそれも叱られたら、今度は、「ばれないように」走り回ります。

「走らない」の代わりの行動が示されていないからです。大人なら、走らない=歩くが成立しますが子どもはそうではありません。走らない⇒もうちょっと広いところなら走れる⇒ばれなければ走れる‥と、とにかく走ることから離れられません。笑

「周りに迷惑だね、スーパーではどうやって過ごすのがいいのかな?」と、ともに考えてみましょう。「静かに過ごすためにどんなことしたい?」などもいいでしょう。子どもによって応答は違うと思いますが、「大人も一緒に考えている」という姿勢が大切です。

いきなり叱るのはやめて、いっしょに考えて次の行動を促すようにしましょう。

5.常に自分の機嫌を良くしておく

最後に叱ってしまうマインドを変えてしまう方法です。

どうしても自分に余裕がないと、叱らなくてもいいことにもつい声を荒げてしまうものです。

すると叱る回数が増え、叱りの効き目が弱く…さらに大きい声で…と悪循環に陥ります。

叱らないためには、自分のメンタルコントロールも非常に大切です。

「叱らない」と考えると難しいので、(子どもと同じで次の行動が示されていないため)「なんでも褒める」「一言目は絶対褒める」くらいのメンタルでいると常にニコニコ上機嫌でいられます。

他には人それぞれ自分の機嫌を取る方法って違うと思うので、割愛しますが、体調管理等も大切になってくるかもしれないですね。「叱らないは一日にしてならず」って感じです。笑

【まとめ】叱ることは一時的なもの。大切なのは日々の関係作り

今回の記事をまとめると以下のようになります。

  • 「叱る」技術は「叱る回数を減らすこと」に集約する。(叱る=教官の助手席緊急ブレーキ ⇒ 自分でブレーキを踏めるようにするのが理想)
  • 日頃よい関係が築けていないと叱りの効果は薄くなる
  • 叱らないために「叱るルール作り」で自分を縛る
  • 叱らないために「叱る以外の行動修正方法」を熟知する
  • そもそも機嫌よくいれば叱らないですむことも…

絶対やってはいけないNG叱りは…

・ 感情的に叱る
・ 叱る基準があいまい
・ 何度も叱る
・ 次の行動を示さない

逆に言い叱りは

・短く一言で叱る
・叱る基準に一貫性がある
・叱る回数が少ない
・同じ場面での改善例を示している
といった所になります。
最近は「叱れない大人」が増えているようです。大人同士でのかかわりでは「叱る」なんてことはほとんど必要ないと思いますが、
大人と子どの関係では、子どもの命や人権を守るために、どうしても行動をしっかり止めなければいけない場面も出てきます。
叱りかたの技術を身に着けて、これまで以上に子どもとの関係をよくしてもらえると嬉しいです!共に頑張りましょう!

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