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ぽけるす

現役小学校教員
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子どもとのコミュニケーション術「叱らずに、子どもに気持ちを伝え、行動を変えさせる」

家庭
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こんにちは、ぽけるすです。
私は現役の小学校教師として働く傍ら、延べ、1000人以上の子供と接してきました。
その中で得たノウハウや知識を発信しています。

 

早速ですが、皆さんは子育てをしていて、こんな悩みがありませんか?
「もっと勉強してほしい」
「静かにしてほしい」
「主体的に行動できるようになってほしい」
「習い事にやる気を出してほしい」
「ゲームの時間を守ってほしい」

子どもを「叱りつける」場面です。

「怒鳴る」「叱る」で、子どもは大人の言葉を素直に聞いてくれますか?
たしかに大声を出せば、その場では言うことを聞きます。ただそれは、「怖い」からであって、「本当に親の気持ちを理解したから」ではないですよね。

この記事では、叱らずに、子どもの行動を変える、上手なコミュニケーション術を紹介します。

明日からすぐにできる簡単な方法ですが、この方法を実践するだけで、子どもの姿は驚くほど変わります。これまでたくさんの子どもが変わる姿を目にしてきました。間違いない方法だと確信しています。

ちなみに、私のコミュニケーション術は、
「叱る必要が全くありません」

この記事では、現役の小学校教師である私が厳選した、コミュニケーションのポイントを1つと「これは使える」と思ったコミュニケーション術を3つお教えします。

この記事を読み終えたら、すぐに実践してみてください。きっと明日からの子育てが楽になることでしょう。

 

【ポイント】ストレートに言っても気持ちは伝わらない

 

叱らずに、相手のよくない行動を変えるには、自分の気持ちを伝え、受け取ってもらう(納得してもらう)必要があります。

 

うちの子、なかなかいうことを聞いてくれないのよね。

叱ると反発されて逆効果だし、外出先で大声を出すのはちょっと…

子どもは、(大人もそうですが)都合の悪いことや面倒なことは聞きたくないのです。言うことを聞かないことは当たり前です。

このように考えることができるかどうかが、

 

相手の行動を変えるための、唯一にして最大のポイントです。

少し考えてみましょう。

「自分の気持ちをストレートに伝えても相手には伝わらない。」(むしろ逆効果)

あなたは、ある飲食店の従業員です。
ある日その飲食店のワンマン社長がやってきてこう言いました。

お前たち、やる気を出せ!

お前たちはやる気が足らん。けしからんぞ!
もっと死にものぐるいで働けば売り上げは上がるんだ。

とにかく、やる気が大切だ。いいか、がんばるんだぞ。

どうでしょう。こんな風にストレートに叱られて、やる気は出ますか?
答えはNO
むしろ、「めんどくせえなあ」と従業員のやる気がそがれます。
これは、大人でも子どもでも同じことです。

「ストレートな言い方でなく、少し工夫した言い方の方が伝わる」

では、こう言われたらどうでしょうか。

みんな。昨日私はお客様からお店に寄せられた、お褒めの手紙を読んだ。

お客様を喜ばせるのはここにいる従業員一人一人の力なんだと心から思ったよ。

どうか今日も一人一人が存分に力を発揮して、お客様を笑顔にしてほしい。

頑張ってくれ。

どうですか。やる気出そうじゃないですか?

ここでのポイントは、社長は「やる気を出せ」と一言も言っていないことです。

叱らずに気持ちを伝え、相手の行動を変えるにはちょっとしたテクニックが必要

ストレートな言い方はだめです。
好きな女の子に「好き」と言っただけでは伝わりません。
本気で告白するなら、あの手この手で「好き」という気持ちを伝えようと努力します。
では、気持ちを伝えるポイントが分かったところで、ここからは明日からすぐに使える「子どもに気持ちを伝え、行動を変えるコツ3つ」を紹介します。

コツ①「小話をつかう」 

小話のポイント

子どもは絵本のような、短いお話が大好きです。
これまでも、人間は教訓を子どもに伝えるための手段として、「物語」を活用してきました。

海外では「イソップ物語」や「グリム童話」日本にも「昔話」があります。「聖書」の中でもイエスキリストは例え話をよく使います。

こんな風に人間は昔から、子どもに教訓を伝えるために例え話をよく使ってきたのです。これを活用しましょう。

実例①「宿題をしない子どもに…」

すぐに宿題をせず、遊んでしまう。
もっと勉強をコツコツ続けてほしい…

と思うのであれば、例えば、「アリとキリギリス」などの童話を読み聞かせるか、その場で簡単に話してみると良いでしょう。その上で、

〇〇くん、あなたはどちらがいい?

などと問うてみるとさらに効果的です。

ぼくは、アリの方がいい

と、言うでしょう。

一見、大人が誘導して言わせたように感じますが、子どもにとっては、「自ら言った言葉」になります。

子どもは「自分で気がついたことは守ろうとします」

泣いている子どもがある程度落ち着いたタイミングで話すのも有効です。
話がはじまると、子どもは「なんだ?」と注目してくれ、自然と泣き止みます。

コツ②「自分の失敗談として話す」

失敗談のポイント

先程の通り、子どもは小話を好みます。

しかし、場面場面に適した都合のいい小話が、頭にぱっと出てくることも少ないでしょう。

そこで今度は小話を「自分の失敗談」として話すテクニックです。

実際にあった話でなく、作り話でいいので、失敗談を話します。

実例②「スーパーで走り回る子どもに…」

子どもがスーパーで言うことを聞かずに走り回ってしまった。

なんとかしたいけど、聞いてくれない。

こんな時、子どもを呼び止め、こんな話をすると良いでしょう。

お母さんも昔、スーパーで走り回っていて、商品にぶつかって棚を倒してしまったことがあるのよ。怪我もしたし、商品も弁償しなければいけなくて、とっても悲しかったのよ。

とか言えば、

わかった、もうしない

もしくは、

え、いつ?何歳くらい?どんな感じだったの?

と、食いついて、気がそれるかもしれません。大切なのは、「静かにしなさい」とストレートに言うのではなく、「失敗したらどうなるか」という話を通して「静かにする大切さ」を伝えることです。

コツ③「大げさに話す」

大げさな言葉のポイント

子どもは大げさな話が大好きです。

誰が聞いてもウソだとわかってしまうような、大げさすぎて思わずツッコミたくなるような例えは、面白おかしくしながらも、適切に気持ちを伝えることができます。

実例③「ゲームをやめない子どもに…」

早くゲームをやめなさい!約束の時間は過ぎているでしょう!

こんな風に言ってはストレートすぎて反発されます。

ゲームをしすぎてしまっている子どもも、時間を過ぎているのはわかっていてもやめられないのです。

このままゲームをやめないで何時間もたったらどうしましょう。お風呂も入らず汚いし、ご飯も食べないからやせて死んでしまうかもしれないわ!

なんてテキトーでいいので話をしましょう。

そこまでやるわけないじゃん!

でもね、ほら、今、ご飯の時間なのにやめないじゃない。

そのままいつまでも続けるつもりでしょう。ああ怖い。

そ、そこまでいうならやめるよ

こんな風に、やめてくれるでしょう。

しかし、この大げさな例え話、多用厳禁です。
大げさな言葉を使いすぎると、子どももいつか「お母さんがこんなに言うから本当かもしれない…」と思うようになってしまいます。すると、「なんでも大げさに怖がる臆病すぎる子」が完成します。

そのため、使う時は「大げさな誉め言葉」とセットにするとよいでしょう。

こんなにすぐゲームをやめるなんて!すばらしい!さっきと別人ね。天才すぎるわ!今日はごちそうにしてパーティーよ!〇〇のお友達も呼ばなくちゃ!

なんてテキトーに言うわけです。すると子どもも、「この話はウソだ」「ふざけている」ということがわかります。

こんな風に大げさに言う時は、それがウソだとわかるようにし、最後には安心させる必要があります。

【まとめ】伝わらない前提で話すと楽になる

 

以上が、叱らずに、親の気持ちを伝えるためのポイントとそのコツ3つでした。

まずはわが子をよく叱ってしまう場面を想像して、それに合う小話を考えて、事前に準備しておくのがよいでしょう。いきなり反射神経よく話を出すことは難しいです。

また、大切な心得として「絶対に叱らない」と心に決めるのも有効です。

大声で「叱る」ことは即効性があります、その場ではすぐに言うことを聞くので多用しがちです。しかし、叱り続けると刺激に慣れてしまい、効果は薄くなりますし、親の本当の気持ちは伝わっていないので子どもは忘れたころに同じことを何度も繰り返すでしょう。

時には遠回りしてでもゆっくり語り掛ける必要があるわけです。便利な「叱る」ことを封印することで自分を強制的に「語り掛けるモード」にしておくわけです。そうすることで突発的に怒鳴ってしまう感情を抑えることができます。

 

叱ることは子どもにとっても保護者にとってもつらいことです。

ぜひ、明日から、この記事のコミュニケーションのポイントを理解してコツを実践してください。

親の気持ちが伝わると、子どもの行動は劇的に変わります。

叱ることなく、良好な親子関係を築ける家庭が1つでも増えることを切に願っています。

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