この記事を書いた人
ぽけるす

現役小学校教員
5年目/28歳
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子どもを叱る時に気をつけること

言葉かけ
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こんにちは、ぽけるすです。
私は現役の小学校教師として働く傍ら、延べ、1000人以上の子供と接してきました。
その中で得たノウハウや知識を発信しています。

こんにちは。

皆さんは子どもを叱ることができますか?

「叱ること」はしつけや教育において、とても大切な役割があります。

しかし、使い方を間違えると、お互いの関係を壊してしまう可能性もある諸刃の剣です。

だからこそ、計画的に、目的を持って使いたいです。

この記事では、教師歴5年の私が子どもを叱るときに気を付けていることをお伝えします。ぜひ家庭でのしつけでも役立ててみてください。

叱る時に気をつけるポイント3つ

結論から言うと、

  1. 突発的にしない
  2. 長くしない
  3. I(アイ)メッセージ

以上3つが叱る際の大きなポイントです。

① 突発的にしない

計画的でなく、場当たり的に叱ることおすすめしません。

場当たり的に大人の気分で叱ってしまうと、子どもは大人の機嫌を伺うようになります。そうなると、子どもは強いストレスを感じます。常に大人の顔色を見て生活しなければいけなくなるからです。

ですが、これがなかなか難しい。大人とはいえ気分の浮き沈みもありますし、子どもの行動を見ていて突発的に叱りつけたくなることもあります。

大人が突発的に叱らないためには、事前に「叱ることを決める」ことをするのがおすすめです。自分をルールで縛るのがいいです。

例えば

「3回以上言ってもしないなら叱るよ」

とか、

「〇〇をしたら叱るよ」

と決めるのもよいでしょう。ただし、ルールは決めすぎるとお互いに覚えられず、結局形骸化してしまうので、多くとも3つ程度に抑えるのがいいでしょう。

また、特別な場に行くときはその時限定のルールを事前に決めることも効果的です。

「これからスーパーに行くけれど、走ったら叱るからね。」

「電車に乗るけれど、きちんと座って静かにしようね。それをしなかったら叱るよ。」

理由も添えて説明できるとなおよいです。先回りしてルールを決めておけば、子どもは叱られることを回避しようとしますし、叱られた時も理由が明確にわかるので納得して聞きます。

場当たり的な叱りは「こないだは怒らなかったのに…」「今日は運が悪いな…」という気持ちを抱かせてしまいます。

ルールを作ることは大人も子どもも楽になります。ぜひ実践してみてください。

長くしない

叱る時は長くしません。「短く」「端的に」が基本原則です。

子どもは長い話が聞けません。(大人もそうですが。)

小学生なら、どんなに賢い子でも5分以上、一方的に話を聞くことはできません。できれば、「3分以内」にする必要があります。

子どもは叱られているうちに、なぜ叱られているか、何が悪かったのかを忘れてしまうのです。思いを伝えようと大人が熱く話をすればするほど、子どもには伝わらなくなるのです。

叱る時は、心に響いてほしいと、ついついたくさんに話をしてしまいがちです。しかし話が長くなると子どもは聞けなくなるので、今度はそのことで「聞いてるの!?」なんて叱ってしまって余計に腹が立ってくるなんてこともあります。

端的に叱るには、

改善してほしい行動 (スーパーで走り回った)

②その行動が悪い理由 (迷惑をかけても気づかない人になってほしくない)

③してほしい行動の例 (走らず、歩いて移動してほしい)

(④期待の言葉)

伝えることをこの3つ(4つ)に絞ることをおすすめします。

つい、「この間も…」とか「前から言ってるのに…」とか小言を付け足したくなるかと思いますが、「この3つだけ」と意識すると自然と短く端的に叱ることができるようになります。

I(アイ)メッセージ

I(アイ)メッセージとは、話す主語を「自分」にして相手に伝える技法です。

例えば、

「ほかの人に迷惑でしょう!」 この叱り言葉は主語が「”あなたの行動は”ほかの人に迷惑でしょう!」⇒「あなたの行動」が主語、つまり、”You”メッセージになっています。

「すごく残念な行動だと思ったなあ」 この叱り言葉は「”私は”残念だと思った」⇒「私」が主語、つまり、”I”メッセージになっています。

Iメッセージの特徴は「否定できない」ことにあります。

例えば「あなたはこんなこともできないの?」というメッセージは主語である”あなた”つまり子どもを否定する言葉になってしまっています。

「普通の人はそんなことしません」というメッセージは、主語である”普通の人”が曖昧、かつ、子どもを”普通でない”と暗に否定しているメッセージになります。

これでは子どもの心を傷つけてしまいます。

例えば、

「そういうことはしてほしくないなあ」(してほしくないと思っているのは”私”)

「すごく残念だなあ」(残念と思っているのは”私”)

などのIメッセージは、相手を否定することなく、改善のメッセージを伝えることができます。

叱り言葉も少し工夫すれば優しく響く言葉に変換できるのです。

【まとめ】叱るは「強い」。用法用量を守って正しく使いましょう。

「叱る」とことは、言葉の強さゆえに、即効性があります。

だからこそ、つい多用してしまいがちです。

叱り言葉は薬と同じ。

強い薬も使い続けると耐性ができて効き目がなくなるように、「叱る」ことも多用しすぎると効き目がなくなってしまいます。そうなるとさらに強い叱り言葉を…と泥沼にはまっていきます。

記事で紹介した一工夫で、叱り言葉が柔らかくなります。

つまり、副作用を抑えて、ベネフィットだけを上手に使えるようにしてほしいということです。

「叱り言葉は用法用量を守って正しく使いましょう。」

明日からの子育てに活かしてみてください。

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