こんにちは、ぽけるすです。
私は現役の小学校教師として働く傍ら、延べ、1000人以上の子供と接してきました。
その中で得たノウハウや知識を発信しています。
みなさんのお子様は「記憶力」いいですか?
学校の勉強では漢字や計算などでは時に問題の数をとにかくこなして覚えなければいけないこともあります。
この作業、誰もが嫌ですよね。(問題を解く、漢字を何度も書くのがとにかく好きと言う人は幸せ者ですよ笑)
この記事では、教師歴5年の私がこれまで学んできた、漢字や計算などを効率よく覚える練習方法について紹介します。
お子様が宿題をやりたがらない、何度練習しても覚えないという悩みを持つ方、必見です。
【結論】記憶を定着させるには「少し難しくする」のが大切。
人の記憶については教育の分野以外でも様々な研究がなされてきています。その中で共通点として見えてきているのが、「脳をたくさん使うと記憶が定着する」ことです。
当たり前のようですが、これしかありません。言い換えると、記憶を定着させるためには「脳のたくさんの部分を使う」ことが有効です。
では早速「脳をたくさん使う練習方法」について今回は3つ、紹介します。
① 横に練習していく
特に漢字練習で有効です。
漢字テストって大体5〜10字くらい出ると思います。
よくある勉強方法としては、「1文字を10回書いて覚える」的な方法があります。これはあまり有効ではありません。
1字を何度も繰り返し書いていると途中から脳を使わなくなるからです。「手が覚えてしまっている」状態になります。
脳を使うには、「横方向」の練習が効果的です。
1文字目を1回書いたら、2文字目、次は3文字目…一周したらまた1文字目、といった具合で横方向に進んでいくのです。
こうすると、10文字書いているうちに、1文字目を忘れてしまうことがあります。
ここで、「ああそうか」と思い出すことで記憶が定着しやすくなります。「思い出す」ことで脳を使っているからです。
計算問題も同じです。引き算・足し算・くりあがり・くりさがり…などと複数の種類の問題を次々とした方が記憶に定着します。
また、同じ「くりさがりの筆算」ばかりをするように見える問題でも、「答えが1桁」「0が出てくる」など、実は問題のパターンって広いので、それを交互にやるように子どもにアドバイスすることが効果的です。
時間を空けて繰り返す
「忘却曲線」というグラフを知っていますか?
人の記憶は時間と共に減っていき、20分で約40%、1時間で約50%、1日で約70%を忘れていくと言われています。
この忘却曲線に抗う方法が一つだけあるのです。それが、「時間をおいて繰り返す」ことです。
時間と共に減っていく記憶を、全て忘れてしまう前にもう一度呼び起こすのです。すると、この忘却曲線に逆らって記憶が定着していきます。
1日経った後でもう一度同じ問題をやる。次は2日後…と間を開けてくり返すことで、「思い出す」ことで脳を使うわけです。
繰り返し書き続けて練習すると、再度同じ問題を解いたり、漢字を書いたりするまでにかかるインターバルが1分・2分しか開かないので覚えておく難易度が簡単すぎるわけです。
インターバルを長くとることで覚えることを難しく、思い出す作業を挟むことで脳を使い、記憶を定着させます。
声に出す
複数の感覚器官(いわゆる”五感”)に働きかけることも多く脳を使うことになります。
某香水の歌詞にあるように、香水のせいで昔の彼女を思い出してしまうのです。五感は記憶と強力に結びついています。
特に勉強において有効なのは「声を出す」ことです。
漢字の書き順や計算の手順を「声に出しながらやる」ことで、「耳」と「目」の両方を使うことになるため、脳が働き、記憶が定着しやすくなります。
これに指で字を書く(触覚)なども加えるとさらに効果的です。
味覚、嗅覚は学習では使いづらいので、聴覚、触覚をフルに使って覚えるようにさせましょう。
【まとめ】問題演習は機械的にならないように注意
「脳をたくさん使えば記憶は定着する」
まずはこのことを覚えておいてください。
時々子どもの中に、部首ごとに漢字を書いていこうとする人がいます。
例えば、「信」という字を書く時、
まず人べんをズラーっと書いて、その後「言」をその横に書いていくのです。すごい書き方ですよね。
子どもは子どもなりに「効率よく」宿題を終わらせようと工夫しているんだなあと感心します笑
ですが、「効率のよさ」は「記憶の定着」とは相反します。「記憶」には「苦労」が必要なのです。
子どもに「苦労する」ことの大切さも同時に伝えていきたいですね。
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